2014年10月分
毎度毎度の登場で恐縮です。
花だより4月分に掲載した当宅の道路沿いに自生しているローズマリーの道端盆栽、その後の生育状況です。
4月末の散髪後の姿です。(4月27日撮影)
散髪から約3ヶ月後の姿です。(8月8日撮影)
散髪のすっきり姿は見る影もありません。
側溝沿いのコンクリートの隙間は約3ミリです。
ローズマリー兄弟の上方に3番目の弟分が芽を出しました。
3番目(写真左側ローズマリーの右上)の弟分が生えてきた部分の隙間は、さらに厳しく幅1ミリもないくらいです。
上写真の2ヶ月18日後の状況です。(10月26日撮影)
2番目の弟分がやたらに大きくなり、兄貴分を上回る大きさとなりました。
兄貴分は悔し紛れに花を咲かせています。
3番目は過酷な隙間でほとんど土もない状況では、これ以上大きくはなれないような気がします。
左は自宅植え込みに咲いた青色鮮やかなブータンルリマツリの花です。
右は同じくシソ科サルビア属のチェリーセージの花です。
・ 2014.10.26 秋の植え替え
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2014.10.26 秋の植え替え
過ごしやすい季節となり、園芸植物にとっても植え替えの時季となっています。
当園では冬〜春にランの植え替えを行い、去年の夏はクンシラン、今年は現在カラタチバナの植え替えを行っています。
ランの植え替えでは作業中にかなりの根を損傷させてしまうものもあって、それでもほとんどのランはあまり支障なく生育します。
植物によっては植え替えを嫌うものがあり、当園にある植物の中で最も難しいと思うものがカラタチバナです。
植物図鑑によりますと、万両などと同類のヤブコウジ科の常緑低木で、自生地は関東南部以南となっています。
花咲Jも若いころはハイキングがてらに近隣の里山を歩いて春蘭の変りものがありはしないかと探したりしたものですが、万両・ヤブコウジの自生はよく見かけるものの、カラタチバナの自生は一度も見たことがありません。
万両・ヤブコウジとも雑草の生い茂った茂みの中に生えていることは少なく、樹木の下で光があまり届かない、雑草の育たないような林床に好んで生えているように思います。
そういう場所では、カラタチバナの実を付けた姿が林野の中にあっては目立つために古来より採集しつくされたのかも知れません。
植え替えを嫌う上に山野での自生木は長く伸びた走り根が多いと考えられ、そういう木を持ち帰っても鉢の中で根づくのがカラタチバナでは特に困難だと思われます。
栽培品は管理が良ければ実生して早いものは4年ほどで実を付け、その実の発芽率は非常に良いのですが、当園のように放ったらかしの管理ではある程度大きくなったものでも突然枯れたりします。
種を1粒ずつ小鉢へ蒔いたりもするのですが、それも放任栽培ではなかなかうまくいきません。
30年ほど前には市内に園芸品種のカラタチバナを栽培している園芸業者が何軒かあり、Jも当時は休日にそういう業者宅を回り、見物ばかりでは悪いと思い、時々購入していました。
その業者の栽培場には樹高30〜40cmで幹もかなり太いカラタチバナが見られたのですが、今は園主も代替わりしてカラタチバナの栽培品もなくなってしまったような気がします。
植え替え時に根を見ますと、長く伸びた根の先端部分ほど細根が多くあり、万両よりも根が細く、先端部分の細根は髪の毛よりも細いくらいです。
万両の砂子覆輪種です。
樹高10数cmですが、スチロール箱で実生してから10年近くそのままでした。
年数を重ねてもランの棚下に置いてあったため実が付きません。
少々根が傷み気味です。
万両の根のクローズアップ写真です。
ランは根を水苔から取り出し、裸の状態にしてもすぐに植えこむ必要はありませんが、特に細根の多い植物は1分を争って乾かさないように植えこむ必要があります。
カラタチバナの覆輪、紫木の根です。
ほとんど同じ用土ですが、万両に比べてこちらの方が根を直線的に伸ばしており、細根も多く見えます。
根をほぐす際には特に先端の細根が多い部分を大事にしたいところです。
上のカラタチバナのクローズアップ写真です。
樹高に比例するくらいの長さの根があります。
細く柔らかい根ですが、引張り強さは草花の根よりも少し強い気がします。
それでも硬く締まるような土から掘り出す場合は細根を傷めずに出すのが困難と思います。
今年は赤玉土主体の用土に、やたらと混ぜればよいというものではありませんが、水苔粉等、色々と混合してみました。
植え替えに適する時季は自分なりに初夏と考えていたのですが、他の作業が忙しくて3ヶ月遅れとなってしまいました。
いつも突然気づいたものを植え替えてみたりして、計画性のないことをやっていますが、常にそんなセオリーにないやり方をしてきた今までの植物栽培を振り返ると、怪我の功名でそれが成功することもたまにあります。
書籍等で見られる植物の栽培方法は、先覚者の積年の成果ではあるのですが、それらを参考にして自分のやり方を色々と試せるのが園芸の面白いところかも知れません。
あえて言いますと、たまにそういうやり方で幾多の植物を枯らします。
植え替え作業は普段見られない根の状態を見られることと、来年、植え替えによって一段と良く育った植物の姿を夢見られることで、何十年やっていても楽しい作業と言えます。
当園ビニールハウス内に住み着いているヒキガエルのガンマー之助は、今年、8月に2回出会えたのみで終わろうとしています。
ガンマー之助はまだ活動していると思いますが、10月末ともなれば夕方からの水やりを陽のある日中に変えるため、姿を見る機会がなくなります。
以前は日中に、棚下にある塹壕の中にじっとしているガンマー之助を見たことがありますが、今年は何度覗いても見かけませんでした。
昨冬からはビニールハウス内に少しあった洋ランを別の無加温温室へ移動して、空間容積が少ないビニールハウスも無加温にしました。
以前より夜間最低温度は2〜3℃低くなるので、冬眠用の穴を深めに掘ってもらいたいと思っています。
今年は2回姿を見て、1回エサやりできたのみですが、来年はまた元気な姿を見たいものです。