富貴蘭
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                   白黄縞「宝錦」

富貴蘭




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「富貴蘭」とは

 富貴蘭とは、フウラン(風蘭)野生種の中から変わったものを選別した園芸品種が江戸時代に富貴蘭と呼ばれるようになりました。
 広辞苑によりますと「富貴」とは、「富んで貴いこと、財貨が多く位の高いこと。富貴草=牡丹の異称。富貴蘭=風蘭の異称」とあります。
 江戸時代から続く富貴蘭の園芸品種は200種とも300種とも言われています。
 昭和初期に存在した品種の中には人工交配により作出された品種はないと思われますが、昭和10年発行の「東洋蘭と西洋蘭」には、215種類の富貴蘭品種の各特徴が記載されています。
 近年は山取り新品種の出現は減少していると思われますが、富貴蘭同士の人工交配等により、現在は更に多品種になっています。
 将来は、今までになかった芸を現わす品種が発現する可能性があり、遺伝情報の保護や山野では絶滅のおそれのある植物を守ることにもつながると期待されます。
 昭和62年に日本で開催された「世界蘭博覧会」(第12回蘭世界会議)ではフウランの花がシンボルマークになり、世界にもフウランとともに富貴蘭が紹介されました。
 江戸時代にフウランの選別品が富貴蘭と呼ばれるようになった理由は、世情の安定した江戸時代に徳川幕府の将軍や地方の大名が栽培、収集し、それらの人々が互いに影響して豪商などに広まり、当時の富貴な人達が栽培し珍重したこと、また優雅な草姿と芳香から富貴蘭と呼ばれるようになったと言われています。
 大名の乗る駕籠に富貴蘭を置く専用台があったというのは平和で風流なことです。
 江戸時代に流行した各種の園芸植物を楽しむ文化は、斑入り植物を珍重することにもつながりました。
 その時代に刊行された「草木奇品家雅見」や「草木錦葉集」にはフウランを含むいろいろな斑入り植物が紹介されています。
 この時代に栽培されたこれらの園芸品種植物の各郡を、現代では古典園芸植物と呼んでいます。
 斑入り植物に美しさを感じ、価値を認める日本人の意識は独特のものかも知れません。
 西洋に斑入り植物を珍重する文化があまり見られないということは、気候風土の違いが大きいと思いますが、斑入りを病的なものと捉える感覚があるのかも知れないという説もあります。
 ウィルス感染によるバイラス斑(不規則なまだら模様)は日本の植物にも昔からあったものと思われます。
 それとは別に遺伝性の斑、キメラ斑等のように、植物の生長を著しく害したり、病的な症状として生長等に影響しない斑があります。
 これらの斑入り植物は、科学的知見のまだなかった江戸時代の人々の観察力・洞察力等により病気ではないという推測がなされたことと思いますが、その繊細で鮮やかな斑入り植物の多くには名前を付けて園芸品種として鑑賞しました。
 富貴蘭品種の命名登録については、種苗登録とは異なりますが、富貴蘭を栽培する趣味者等が創立した日本富貴蘭会・各地域の富貴蘭会が新品種の登録を行っています。
 また、それらの組織は銘鑑(富貴蘭品種の番付表)の発行や、展覧会の開催等も行っています。
 恵みの多い山野で生まれた貴重な遺伝情報を備えている古典的富貴蘭品種はもとより、新たな遺伝情報を備えて生まれる交配実生品種等もともに、その価値を大切にして楽しんでいきたいものです。
 富貴蘭の生長はとてもゆっくりなために、園芸植物の中では増殖率も低いと感じられるときもありますが、いつ見ても変わらぬ姿、安定した存在感は育てる人に安心を与えてくれます。
 また5年10年という単位で持ち込んだ株は、富貴蘭独特の存在感を十分に味あわせてくれることと思います。

 フウラン・富貴蘭の育て方については下記をクリックしてください。 

      水苔植えフウランの育て方
      水苔植え富貴蘭の育て方
      ヘゴ着け風ランの育て方

 (ご購入品には育て方を添付してありますので、ご参考にしてください。)

               富貴蘭の芸(特徴)

富貴蘭

覆輪「紫宸殿」

富貴蘭

甲竜葉「獅子甲竜」

富貴蘭

白縞「実生」

富貴蘭

変わり葉「十二単」

富貴蘭

ぼかし覆輪「実生」

富貴蘭

極豆葉「小丸」

富貴蘭

虎斑「雪山」

富貴蘭

羅紗地葉「金銀羅紗」実生

富貴蘭

変わり葉「牛若丸」

富貴蘭

打込み透し斑「金光星」

富貴蘭

豆丸葉「青海」

富貴蘭

羅紗地熨斗葉「宝熨斗」タカラノシ

 
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