ガンマー之助との日記


  最終回
市女笠 市女笠




ヘゴに着けた市女笠の花です。
当園交配の富貴蘭「朝日殿」×ボウランの交配種で、5月から9月にかけて開花します。
うつむき気味にやや抱え咲きとなります。



   ガンマー之助との日記 2018年8月分

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     2018.8.25 達者でナ・・ガンマー之助  (最終回)

     借地に立てた約50坪のビニールハウスも振り返れば立てて以来、丁度30年、その結構に長い間、色々なことがありました。
     骨組みである鉄パイプは地面にさしてある地際で全て腐食切断し、補強をして現状を保っている状態です。
     台風の直撃も何回かあり、小さな被害はありましたが、立っているのが不思議なくらいでした。
     30年間、ご厚意でお借りしていた土地を、今年お返しすることになり、その準備を進めています。
     長い間にハウスの地面に根付いてしまったマツバラン・クンシラン等もあり、それらを全て片付けて解体するには数ヶ月かかります。
     同じように、このハウスに住み着いたヒキガエルのガンマー之助のことが、引越しに際してずっと気になっていました。
     ガンマー之助を捕まえなければ、夜行性で昼間はどこかに潜んでいるガンマー之助を解体中に傷つける恐れがあります。
     ガンマー之助はハウスに入り込んだまま、自らの体の生長により出られなくなり、井の中のカワズのように外界・自然界を見ることもなく暮らしてきました。
     天敵にも出会わず、1週間に1回水やりに訪れる花咲Jくらいしか知りません。
     Jもまさかハウス内に大きなヒキガエルがいるとも知らず、ガンマー之助がいるのを知ることになったころ、夏の日が落ちてからの水やりで足元の暗い中、2,3回長靴で蹴飛ばしたことがあります。
     それ以降は水やり時に注意して足元を見るようになり、見つけると頭をなでてやったり、エサをやったりとしていたものです。
     ガンマー之助はおとなしいのが最大の取り柄で、近寄っても逃げはせず、体に触れてもおとなしくしています。
     グロテスクに思えた外観も、そのおとなしさと愛嬌のある顔つきから可愛く思いました。
     Jの不確かな記憶からは、ガンマー之助とはかれこれ10年以上の付き合いがあります。
     しかし、夜間に水やりしても出会えるのは1年に2〜5回程度で、2016年は1度も見かけず、ついに寿命が尽きてしまったのかと思い、このコーナーを閉じた時もありました。
     冬眠明けはいつ頃か分かりませんが、夕方以降の水やりが始まる7月〜9月頃までが出会える可能性があります。
     今年はその滅多にないチャンスに必ず捕まえなくてはと考えていましたが、ついに8月2日の水やり後、いつものように懐中電灯を持って探索すると発見できました。
     間に合ったとばかりに安心し、固い頭をなでてやると、頭を下げてじっとしています。
     その後、ガンマー之助にしては迷惑なことでしょうが、家に運んで一晩収納ケースの中で我慢してもらいました。
     翌日、かねてガンマー之助を自然界に返すにはこんな場所とイメージしていた所を車で探しに行きました。
     当宅から車で30分ほど走り、山のある地域へ着いてから、ガンマー之助が暮らしていけそうな場所を探しました。
     野生動物としては少々グロテスクなため、地域の人に見られないような、人家のない、放置された休耕田のような、刈り取られることのない開けた草地があるような場所をと探しました。
     ところが山あいは植林された所がほとんどで、そういう場所は陽も差さず、下草もまばらで、ガンマー之助のエサとなる昆虫もいそうにありません。
     また、開けた場所の休耕田の近くには人家があります。
     山間のどこへ通ずるかも知れない道を探し回って3山4山を越え約3時間、同乗者の意見を聞いてたどり着いた所がやっとそれらしい場所でした。
     人家からはかなり離れていて、小川沿いに休耕田があり、小川は草地から山地へと続いていて、ひとまたぎできるほどの清らかな水が流れています。
     草地は灌木混じりで背丈を超える高さに茂っており、刈り取られることもないような感じです。
     後ろに積んだガンマー之助を見ると、じっとして目を閉じており、長時間車に揺られて車酔いしたか、暑さでぐったりしたかと見えましたが、夜行性の習性のためだと考えました。
     周りに高い木の茂る中の野原を歩いて進み、上流の山の近くにある水辺に降り、水の流れを飛び越えて対岸の砂地にガンマー之助を置きました。
     しばらくキョトンとしていたガンマー之助も周囲の環境をどう見たのでしょう。
     ガンマー之助に達者で暮らせよと頭をなでると、頭を下げてじっとしています。
     別れを告げた後、対岸に戻って帰ろうとすると、ようやく目が覚めたのか、ガンマー之助もゆっくりと川下へ向かって歩き出しました。
     それがたまたま自分たちが帰る方向と同じだったために、ガンマー之助が見送ってくれたように思えました。
     この人里離れた場所にガンマー之助を放せば、もう二度と会うことはできません。
     いろんな思いはありましたが、ガンマー之助が好奇心旺盛な子ども達にも見つからず、エサも豊富にあり、平穏であることを願っています。

    ガンマー之助




    収納ケースに入れられて一晩を過ごしたガンマー之助

    ガンマー之助









    オーイ出してくれヨーと言わんばかり
    2足で立てば身長は約20cm
    ガンマー之助





    顔をよく見れば・・愛嬌のある・と言えるかどうか

    ガンマー之助



    深さ30cmほどの収納ケース
    普通のカエルなら一跳ねで飛び出しそうな・・
    スローモーなガンマー之助はただ壁沿いに立ちあがるだけ
    ガンマー之助




    手に持っても全くあばれず、おとなしい限り

    ガンマー之助




    顔は何やら突撃兵士
    体はこんにゃくのように柔らかく、頭は鉄カブトのように固い
    ガンマー之助




    見知らぬ地の河原に置かれてしばしキョトンとしているガンマー之助
    昼間はまだ眠いんだヨー
    ガンマー之助



    歩き出したガンマー之助
    この自然豊かな地で達者で生きてほしい



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