2016年8月分 (追記2016.9.11)
自宅の柿に着生させたフウランです。
道路沿いとはいえ、柿の葉陰にあるため、着けた本人も知らぬ間に花が終わっていることが多いです。
右写真はホヤの花ですが、覆輪葉の木から出た白子(葉緑素のない葉)の枝に咲きました。
通常、白子は緑のある親木から外す(例えば親木を切除)と生長しません。
白子の葉や茎は赤味が強く、花にもそれが現れています。
・ 2016.8.10 真夏の思い出
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2016.8.10 真夏の思い出 (後段、市女笠 追記2016.9.11)
家に居ても、どこからか打ち上げ花火の音が聞こえる夏本番です。
風蘭・富貴蘭は花が終わり、根の伸長もほとんど止まったような状態です。
あの小さな草体が、花芽が出るや否や花を咲かせ、時を同じくして根をぐんぐんと伸ばしました。
大きなパワーを消費した後の一休みなのか、それとも灼熱の夏をやり過ごす知恵なのか分かりません。
本来なら栽培場の棚ではなく葉の繁った木陰の樹上で、夏の風に吹かれて涼んでいるのが一番いいことなのでしょう。
6月26日に自宅の物干しスペースに植えてあるカロライナジャスミンの茂みに巣作りしたヒヨドリの卵は無事に孵化し巣立つことができました。
6月4日に産卵を確認し、18日後の22日に孵化(インターネット百科事典ウィキペディアによると孵化まで12〜14日)を確認しました。
卵は3個あったのですが、孵化は2個のみで、巣立ちまでの間に4年前のヒヨドリのようにネコに襲われはしないかと心配していました。
孵化してからも何日かは目が開かず、ウィキペディアによると孵化後、巣立ちまで10〜11日とあり、ヒナの状況から見ても、そんなに早い巣立ちは無理ではないかと思いました。
親は盛んにエサを運びヒナに与えていましたが、ある日親鳥の留守にヒナを見ると、頭付近に頭と同じくらいな大きさの異様な物体がくっついています。
とっさにヒナが何かに襲われていると思ったのですが、その何かがエイリアンのような、見分けがつかない大型昆虫か爬虫類の小動物かと少し恐怖を覚えました。
しばらく見ていても、頭の黒っぽい異物もヒナも動きません。
これは大変と思い、取り除かなければいけないかと思ったのですが、そのうちにヒナの頭が動き、よく見るとその異物が口の中に入り込んでいます。
それはヒナが襲われているのではなく、飲み込もうとしているところでした。
親も加減のないエサを与えるもので、受け取るヒナにも感心しましたが、何分か後にはきれいに飲み込んでしまいました。
そんなものを食べているせいかヒナの成長は早く、不細工だったトゲのような羽毛も急激にふさふさとしてきました。
孵化して8日後(と思われる。)の日に、親鳥のいないのを幸いに巣の横に立ち観察してみると、1羽のヒナが巣の外縁に足をつかませて立った状態で寝ていました。
起こすのも悪いが、目の前で目を開けた状態で対面したいとも思い、早速カメラの準備をしました。
カメラを持ってきて、目をつぶったままの写真を4,5枚撮りましたが、40〜50cmの距離でシャッター音がしても目を覚ましません。
どうしようかと思ったその時、遠くでヒヨドリの「ピーヨ」というかん高い鳴き声が響きました。
その瞬間、目をつぶっていたヒナが飛び立ち、2〜3m離れた花壇に舞い落ちました。
これはまずいと思い、ヒナを拾おうと近寄ると親鳥も舞い降り、すぐ横の木につかまりピーヨピーヨと鳴き叫びます。
ヒナは舞い上がれずにいるのですが、近づくと羽ばたいて逃げ、つかまるどころではありません。
考えてみると、ヒナの逃げ場はなく、開けているのは西側の道路方向か東側の隣家しかないのですが、どちらも樹木や植え込みはなく、特に道路方向は通行車両もあり危険です。
そう思ってヒナの確保はあきらめ、今後の進路はヒヨドリの親子に任せることにしました。
なるべく刺激しないようにその場を離れて、自分は温室へ出かけたのですが、帰ってきて見ると、巣にいたはずのもう1匹のヒナもおらず、孵化しなかった卵1個が残っていたのみでした。
巣から3〜4mの位置にある鉢植えのブルーベリーは今年が豊作で、それまで食べられそうに熟した実がたくさんなっていたのですが、ヒナが巣立った後に見ると熟した実はほとんど無くなっていました。
巣を離れる前に親子で腹いっぱいに食べていったのかも知れません。
産卵から巣立ちまで22日(孵化の確認は孵化した数日後の可能性があります。)だったことになり、ウィキペディアによる22〜25日とほぼ同じです。
花咲Jが巣立ちを早めてしまったとも思いますが、どこかで無事に成長してくれることを願わずにいられません。
孵化した直後のヒナです。
ヒナの口は頭の円周の半分まであります。
孵化後に猫バリアーをさらに強化しました。
つる茎をよじ登れないように、つるの下方にも巻きつけました。
物干し台の角支柱に貼ってあるステッカーの横に巣があります。
23日の状態も目が開かず、羽毛はとげのようです。
写真からでは2匹が巣の中でどういう状態でいるのかも判断できません。
25日には目が開きました。
羽毛も若干ふさふさとしてきたようです。
鳴き声はあげず、口を開けているのはただずっと開けているのみで、暑いのかエサを待っているのか・・。
26日にはとげとげした羽毛はふさふさになりました。
巣の端につかまり、寝ています。
この直後、親鳥の危険を知らせるかん高い鳴き声で間髪を入れず飛び立ちました。
まさか、まだ飛べるとは思っていなかったので驚きました。
孵化しなかった卵が1個残されています。
庭木のモミジの細幹に着けた「桃姫」です。
着ける前に準備していた花芽が開花したという状態です。
その後、この付近にあるモミジの葉が病気かどうか分かりませんが葉をふるい、遮光が十分でなくなったことが気がかりです。
富貴蘭「朝日殿」×ボウランの当園交配種「市女笠」(いちめがさ)の花です。
本種は約25年前に1回のみ交配実生した品種で、ほとんど無香ですが舌の花色(赤紫色)、根先(やや赤色)に朝日殿の影響が見られます。
肉厚弁で舌の模様はナゴランの模様のように、兄弟株でも多少の変化があります。
葉はボウランが棒状なのに対して中心が少しくぼみます。
根の量は比較的少なく、花付き、花持ちはよい方です。
雨を想わせる葉と、若干うつむき気味に咲く花形が平安時代の女装束、市女笠(中央が高くなったかぶり笠)を思わせるイメージから「市女笠」(いちめがさ)と名付けました。
ヘゴに着けた市女笠の花です。
開花時期は8〜9月咲きです。
平安時代から続く女装束、
市女笠(詳細説明)
とは中央部に突起のあるスゲで編まれた女性用のかぶり笠です。
虫垂れ衣(むしだれぎぬ)と言われる笠から垂れ下がる白布は、顔を隠し日よけ、虫よけにもなったということです。
写真は、古都鎌倉において鎌倉時代の衣装体験等を行っている梓想庵様から転載したものです。
時代装束の詳細写真等は
梓想庵
からどうぞ。
例年この時季になるとビニールハウスの用心棒ガンマー之助に再会できるのですが、8月6日の夜間の水やりでは会うことができませんでした。
例年、梅雨明け後から炎天を避け、掛けた水も蒸発が遅くなるように夕方から夜間にかけての水やりとしていますが、今年は梅雨明け後に曇り空が多く、夜間の水やりは6日が最初となりました。
毎年のことながら、ガンマー之助の年齢が分からないため、再会するまでは気にかかります。